家庭から出るごみで、意外と多いのが紙ごみです。紙ごみを減らしたいものの、何から始めたらよいのかがわからない人もいるでしょう。
本記事では、紙ごみを削減する具体的な方法を解説します。効果が高いとされる、元から断つ方法も多く紹介しているので、紙ごみを減らしたい人はぜひ参考にしてみてください。
紙ごみを減らす方法を解説
紙ごみを減らす場合にも、ごみ削減の3R(Reduce、Reuse、Recycle)の原則の考え方が役立ちます。紙ごみの削減に当てはめると以下のとおりです。なお、ごみ削減にはRefuseを含めた4Rを紹介しているところもありますが、ここではRefuseに含めています。
- Reduce:紙ごみの発生を減らす
- Reuse:不要な紙類を再利用する
- Recycle:紙ごみをできるだけリサイクルする
ここからは、原則ごとにやり方を解説していきます。
紙ごみの発生を元から断つ
紙ごみを減らす上で最も効果が高いのが、発生元から断つ方法です。紙類はさまざまな経路で家に入ってくるので、各経路でシャットアウトすることが大切です。
郵便受けのDM・チラシは受け取りを拒否する

郵便受けに入っているDM・チラシは受け取りを拒否するのが効果的です。DM・チラシはほとんどのケースで不要で、まったく見ずに廃棄している人も少なくないでしょう(私もかつてはそうでした)。拒否の手続きは少しだけ手間がかかりますが、1度拒否すれば廃棄したり、古紙としてリサイクルに出したりする手間も減らせます。
DM(ダイレクトメール)を受け取りたくない場合は、郵便物の受取拒否の手続きをしましょう。未開封の状態で、紙に赤字で「受取拒絶」と書いて押印し、その紙を郵便物に貼りつけて郵便ポストに投函するだけOK。または、送信元の企業に連絡して送付を停止してもらうのも有効です。
チラシの受け取りを拒否したい場合は、郵便受けに「チラシ・DMの投函をお断りします」と書いたメモを貼り付けておきましょう。市販のものもありますが、手書きのほうがより効果が高いと感じます。我が家では、マスキングテープに上記のメモを書いて郵便受けに貼り付けてからは、チラシがほとんど入らなくなりました。
※参考:郵便局「架空請求、いたずら等、迷惑な郵便物を届けてほしくないのですが、どうすればいいのでしょうか?」
新聞・雑誌は電子版で読む

新聞や雑誌の紙ごみを減らしたいのであれば、電子版に切り替えましょう。電子版であれば、紙ごみはいっさい発生しないほか、スマホやタブレットでKindleなどのアプリを使っていつでもどこでも読めます。
料金も安く抑えられる点もメリット。例えば、日本経済新聞(朝刊)の場合、紙版だと月額4,800円ですが、電子版なら月額4,277円です。初回の1カ月程度は無料のこともあるので、迷っている人は1度試してみるとよいでしょう。
ネット通販の利用頻度を減らして、段ボールを削減しよう

紙ごみでとくにかさばる段ボールを減らしたい人もいるでしょう。段ボールを減らしたいなら、日用品などの購入をできるだけまとめて行い、ネット通販の利用頻度を減らすのがおすすめです。
我が家では、約3週間おきにせっけん・シャンプーなどの日用品の在庫をチェックし、残量が少ないものをまとめて単一のネット通販業者に注文しています。発注先をまとめるのも、受け取る段ボールの数を減らすのに効果的です。運搬業者の負担軽減や輸送にともなう環境負荷低減にもつながるでしょう。
ネット通販などの納品書・明細書は不要の旨を伝える

ネット通販ではペーパレス化がある程度進んでいるものの、一部のネット通販では商品を購入すると納品書・明細書が入っていることがあります。会員サイトやメールでの確認で十分なら明細書の受け取りを断りましょう。
例えば、楽天市場で購入する場合は、注文の備考欄に「明細書・納品書は不要です」とメッセージを入れればOKです。なお、Amazonではとくに依頼しなくても紙の明細書・納品書は同包されません。
学校の紙配布物が多いなら、先生に削減をお願いしてみる
学校での紙配布物が多い場合は、学校や先生に依頼してみましょう。近年では、学校でSDGsに関する授業もあり、森林資源を大切にする観点から依頼すると検討してくれる可能性が高いと推測します。
ちなみに、うちの子どもが通う学校では、学校・担任の先生からの連絡は基本的にスマホアプリで行われるため、プリントが多くて困るといったことはありません。
アウトドアでは何回も使えるコップ・食器を持参して、紙コップ・紙皿を控える

キャンプ、バーベキュー、ピクニックなどアウトドアでよく食事をするなら、何回も使えるカトラリーを持参しましょう。使い捨ての紙コップや紙皿などを使うと大量のごみが発生し、リサイクルもできません。ステンレス製など何回も使えるものを持参すれば、ごみを削減できます。
我が家はときどき近くのBBQ可能な公園でバーベキューをしますが、コレール製の割れにくい食器を布や新聞紙にくるんで持参し、飲料は水筒に入れていきます。汚れた食器も家に帰ってから食洗機にセットするだけなので、後片付けもさほど大変ではありませんよ。
不要になった紙類はできるだけ再利用する
家にできるだけ不要な紙類が入ってこないようにしていても、なかなかゼロにはできません。もし不要な紙類がある場合は、リサイクル・廃棄に出す前に再利用を検討しましょう。ここからは、不要な紙類を再利用する方法を紹介します。
裏紙をメモ用紙などに利用しよう

不要になった紙で裏が白いモノは裏紙としてメモなどに活用しましょう。メモのために新しい紙を使う必要がなくなるので、紙ごみの削減に有効です。
我が家では、裏紙はまとめてクリップにはさむなどしてまとめておいています。なお、私が裏紙を使ってメモをしたり、子どもに絵を書いたりしていたら、子どもたちも裏紙を積極的に使うようになってくれました。以前はお絵かき用のために、コピー用紙を定期的に買っていたのですが、裏紙を使うようになってからはコピー用紙の消費がかなり遅くなりました。
不要になった雑誌はフリマアプリなどで出品する

読み終わって不要になった雑誌は、メルカリなどのフリマでの出品を検討してみてください。紙ごみを減らせるのに加え、少しばかりの収入にもなります。
我が家では、ときどき旅行先のリサーチのために雑誌を購入しますが、旅行に行ったあとで不要になったらメルカリで出すようにしています。一定の需要があるせいか、かなりの確率で売れていますよ。
不要になった新聞紙・紙の緩衝材はフリマに出品する際などに活用する

ネット通販などでモノを購入すると、商品保護のために紙の緩衝材や新聞紙が入っていることがあります。これらの緩衝材・新聞紙はフリマなどに出品する際に再利用しましょう。ガラスなどの割れ物を送る際にも便利です。
ほかにも、冷蔵庫の野菜室にシートとして敷いたり、土がついた野菜をくるんで入れたりするのにも使えます。子どもが家で絵の具を使う際に、テーブル・床の汚れ防止に使うのも便利ですよ。
紙の緩衝材などはそのままだとかさばりがちですが、きれいに畳めばコンパクトになります。我が家では不要になった紙袋に畳んで入れて保管しています。
使用済みの紙を正しく分別してリサイクルする

使用済みの紙であっても、段ボール・雑誌・新聞紙・牛乳パック・雑紙などは自治体のルールに従い分別・リサイクルすることでごみではなく資源として利用可能です。
ここからは、使用済みの紙をリサイクルして、ごみを減らす方法を解説します。
雑紙は自治体の分別ルールに従いリサイクルしよう
多くの自治体では、ティッシュボックスの箱やお菓子の紙箱、トイレットペーパーの芯などの紙類は、雑紙として分別されます。これらの紙類は燃えるごみに出してしまうと焼却処分されますが、消費者がきちんと分別して出せば、段ボールなどの資源として活用が可能です。
自治体によって分別の仕方は異なりますが、以下の紙類は雑紙として分別されることが一般的です。
- お菓子の空き箱
- ティッシュペーパーの箱
- トイレットペーパーの芯
- 紙袋
- コピー用紙
- ノート
- 封筒
- チラシ・パンフレット
※ティッシュの箱、封筒などに付いているプラスチックの部分は取り除くこと
雑紙の分類の仕方や出し方は自分が住んでいる自治体で確認しましょう。分別ルールは一通り目を通してみると、燃えるごみではなく雑紙に出せるモノがいくつか見つかるかもしれません。
リサイクルを阻害する禁忌品は、燃えるごみに分別しよう
紙類のなかには、感熱紙や圧着はがき、匂い・汚れが付いた紙など、リサイクルができない禁忌品があります。これらは紙資源としてリサイクルが困難で、雑紙に入っているとリサイクルを阻害してしまうので、燃えるごみとして出しましょう。
多くの自治体で禁忌品とされている紙類は以下のとおりです。なお、自治体によって分別ルールに違いがあるので、必ず自分の住んでいる自治体のルールを確認しましょう。
- 臭い・汚れが付いた紙(ピザの箱、石鹸・洗剤の箱など)
- 防水加工された紙(紙コップ、紙皿、ヨーグルトの紙容器、紙製のカップ麺容器など)
- アルミ箔がついた紙(カップ麺のフタなど)
- 感熱紙(レシートなど)
- 圧着はがき
- 箔押しされた紙(金・銀の折り紙)
- カーボン紙(宅配便の伝票など)
- ラミネート加工された紙
- 写真用紙
雑紙に分別するか判断する際に「紙マーク」が付いているかをチェックしている人も多いと思いますが、「紙マーク」が付いていても禁忌品になるモノがあるので注意してください。例えば、ヨーグルトの紙容器には「紙マーク」が付いていることが多いですが、防水加工された紙なので、雑紙には出せません。
ちなみに、現状の「紙マーク」はあくまで素材の表示のため、リサイクル可否とは関係がないようです。とはいえ、ごみ削減が求められているので、消費者が分別しやすい表示にしてほしいところです。
紙ごみを減らすメリットは?
紙ごみを減らすと、ゴミ出しが楽になるほか、環境保護にも貢献できます。ここからは、紙ごみを減らすメリットを解説します。
ごみ出しの負担を減らせる

紙ごみを減らすメリットのひとつが、家庭のごみ出しの負担を減らせることです。多くの自治体では、家庭ごみのなかで紙ごみが多くを占めています。例えば、横浜市の2025年度調査では、家庭ごみの29.6%が紙ごみで、生ごみの34.1%についで2番目でした。
不要な紙類を受け取らないようにすれば、紙ごみの発生を元から断つことができ、ゴミ出しの負担も大きく減らせます。我が家の紙ごみ削減はまだ道半ばですが、郵便受けの対策でチラシ・DMはほぼゼロになり、通販の頻度を下げて段ボールも毎回の回収日に出さなくてもよくなっており、かなり負担が軽減された印象です。
温室効果ガスの排出削減につながる

紙ごみを減らすことは、温室効果ガスの排出削減にもつながる行動です。紙製品は製造・輸送するのに、多くのエネルギーが消費されます。使い捨てなど不必要な紙製品の使用を減らせば、紙製品の製造・輸送に使われるエネルギー消費を減らし、温室効果ガスの排出削減に貢献できます。
なお、新聞・雑誌・書籍などを読む際に紙媒体と電子媒体のどちらが環境によいかは、複雑な問題で一概にはいえません。電子媒体を使うと、紙の生産・輸送を減らせるものの、電子機器やクラウドサービスで電力を消費するため、紙と電子媒体のどちらがCO2排出量が少ないかはケース・バイ・ケースといえます。
とはいえ、使い捨てなど無駄な紙類の使用を減らすこと、紙類をリユースすること、紙類をできるだけリサイクルすること自体は環境保全につながる行動です。森林の不必要な伐採を防ぎ、温室効果ガスの排出の削減にも貢献できる行動だといえます。
紙製品を購入する際は、環境に配慮したエシカルな商品を選ぼう
コピー用紙やノートなどの紙製品を購入する際は、環境に配慮されたFSC認証紙や再生紙でてきている商品を選びましょう。
FSC認証とは、森林の生物多様性を守り、持続可能な形で生産された製品につけられる認証のこと。持続可能な森林管理がなされており、環境に配慮した形で紙が生産されています。また、回収した古紙でできた再生紙を使えば、森林の不必要な伐採が起きないため環境への悪影響を抑えられます。
FSC認証紙や再生紙の商品を選ぶことは、エシカル消費のひとつ。エシカル消費とは、地球環境や社会、人のことを考えてモノ・サービスを購入する行動のことです。以下の記事では、エシカル消費の具体例を多数紹介しているので、興味がある人はぜひ参考にしてみてください。

紙ごみ以外のごみも減らそう
紙ごみの減らし方がわかったら、家庭ごみの多くを占める生ごみやプラごみの削減方法もチェックしましょう。以下の記事では、生ごみを減らす方法やプラごみを減らす方法をそれぞれ紹介しています。家庭ごみを減らして負担を減らしたい人や環境に配慮した生活をしたい人は、ぜひ参考にしてみてください。



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