家庭で使用する水の約4割を占めるとされているのがお風呂。そのため水道代を節約するには、お風呂での節水が重要といえます。
本記事では、お風呂で節水する方法を紹介しています。お風呂で使用する水の量の目安や節水・節約の効果も詳しく解説しているので、入浴・シャワーでの節水に取り組みたい人はぜひ参考にしてみてください。
1回のお風呂で利用する水の量はどのくらい?

東京都水道局の令和3年度の調査によると、家庭で一人が1日に使う水の量は平均221リットルです(※)。4人世帯だと、約884リットルもの水を消費している計算になります。
お風呂で利用する水使用量は、シャワーのみ・浴槽のみ・シャワーと浴槽といった入浴方法やシャワーの水圧・利用時間によってもさまざまです。ここでは、シャワーの利用量は12リットル/分、一人あたりのシャワー時間が10分、浴槽に入れるお湯の量が180リットルと仮定して、各入浴方法による水使用量を試算しました。試算結果は以下のとおりです。
| 1人世帯 | 2人世帯 | 3人世帯 | 4人世帯 | |
|---|---|---|---|---|
| シャワーのみ | 120L | 240L | 360L | 480L |
| 浴槽のみ | 180L | 180L | 180L | 180L |
| 浴槽+シャワー | 300L | 420L | 540L | 660L |
家庭で一人が1日使う平均水量の221リットルと比べると、かなりの量の水をお風呂で使っていることがわかるでしょう。
※参考:東京都水道局「もっと知りたい「水道のこと」|よくある質問」
お風呂で節水する方法6選を紹介。節水効果の目安も解説
ここからは、お風呂で節水する方法のうち、効果が高いものを中心に紹介していきます。
1.せっけん・シャンプーなどで洗っているときはお湯を止める

せっけん・シャンプーを泡立てたり、せっけんで身体を洗ったり、シャンプーで髪を洗ったりする際はシャワーのお湯を1度止めましょう。お湯を流しっぱなしにしていると、利用していないときにも大量の水を消費していることになります。お湯を毎回止めることで、シャワーでお湯を出している時間を減らすことができ、節水が可能です。
仮に、シャワーでお湯を出している時間を10分から6分に減らせれば、シャワー1回あたり48リットルも節水できます。4人家族で全員が実行すれば、約192リットルの節水です。
水道の単価を0.24円/リットル(※)とすると、節水によりシャワー1回あたり約11.5円の節約になります。4人家族が毎日実行した場合、1年間で約16,800円の節約です。なお、シャワーの利用時間が減るぶんだけ給湯器で沸かすお湯の量も減るので、さらにガス代・電気代の節約にもなります。
毎回お湯を止めるのが面倒に感じる人は、止水スイッチがついたシャワーヘッドに交換するのがおすすめです。手元でお湯を止められるので、ストレスなく実行できるでしょう。
※参考:東京都水道局「水の上手な使い方」
2.節水シャワーヘッドに交換する

節水シャワーヘッドに交換するのも、シャワーでの水の使用量を減らすのに効果的です。節水シャワーヘッドとは、少ない水の使用でも快適な水圧のシャワーが出るよう工夫されているシャワーヘッドのこと。いつもと同じように使うだけで、20%〜50%程度の節水効果が期待されます。
シャワーの利用量が12リットル/分、一人あたりのシャワー時間が10分で、通常は120リットルの水を消費するケースでは、節水率30%の節水シャワーヘッドを使うことでシャワー1回あたり約36L以上の節水が可能です。4人家族なら、約144L以上も節水できます。
水道の単価を0.24円/リットル(※)とすると、節水によりシャワー1回あたり約8.6円の水道代の節約になります。4人家族が毎日実行した場合、1年間で約12,600円の節約です。シャワーの利用量が減るぶんだけ給湯器のガス代・電気代の節約にもなります。
※参考:東京都水道局「水の上手な使い方」
3.浴槽の水位を低めにする

浴槽にお湯をはることが多い家庭では、浴槽の水位を低めに設定することも節水に効果があります。一般的な給湯器では、浴槽に入れる水位を設定が可能です。デフォルトのままで使っている世帯も多いかもしれませんが、1目盛ぶん下げるだけでも数リットル〜数10リットルの節水できます。
水道の単価を0.24円/リットル(※)とすると、水道代は浴槽にお湯をはるたび約1〜7円の節約になります。お湯の使用量が減るので、ガス代・電気代も節約が可能です。
我が家では、私がこっそり1目盛だけ下げてみたところ、家族の誰も気づきませんでした! 我が家は子どもと一緒に浴槽に入ることが多く、その分水位が上がるので、給湯器の設定で水位を下げても影響が少なかったのかもしれません。
ちなみに、浴槽の水位が高いのが好みだけど節水もしたい場合には、お湯や水が入ったペットボトルを浴槽に沈めておく方法もあります。ただし、ペットボトルに入れた水が冷たいと、浴槽のお湯の温度を下げてしまい、保温や追い焚き時にガス代が多くかかるケースがあるので、節約が目的の人は注意しましょう。
※参考:東京都水道局「水の上手な使い方」
4.浴槽のお湯を使って身体・髪を洗う

浴槽のお湯をはっているときは、できるだけ浴槽のお湯を使って身体や髪を洗いましょう。浴槽のお湯を使うと、その分だけシャワーの利用を抑えられるため、節水になります。
仮に、一人世帯で、浴槽にお湯をはって、シャワーも利用するケースを想定します。身体や髪を洗うときに浴槽のお湯を一部使い、シャワーの利用時間を10分から5分に短縮できれば、1回あたり約60リットルの節水が可能です。
水道の単価を0.24円/リットル(※)とすると、シャワー1回あたり約14.4円の水道代の節約になります。お湯の使用量が減るので、ガス代・電気代も節約が可能です。
なお、家族が入ったあとで、浴槽のお湯の汚れが気になる人は、最初に頭や身体を洗う際に浴槽のお湯を使い、せっけんやシャンプーの泡を洗い流すときはシャワーのお湯を使うとよいでしょう。
※参考:東京都水道局「水の上手な使い方」
5.浴槽の残り湯を洗濯に利用する

浴槽にお湯をはったときは、残り湯を洗濯に活用しましょう。残り湯を洗濯に活用すれば、その分だけ洗濯で使う水道水を減らせるため、節水が可能です。多くのメーカーの洗濯機では風呂水の給水に対応しており、専用のホースがあれば浴槽の水を洗濯に利用できます。
一般的な洗濯機で、洗いに風呂水を使う場合は約40リットルの節水が見込めます。水道の単価を0.24円/リットル(※)とすると、水道代は浴槽を利用するたび約9.6円の節約になります。
なお、浴槽のお湯に入浴剤などを入れている場合は洗濯機に使えないケースがあるので、洗濯機の取扱説明書などで確認しておきましょう。
洗濯に使ったあとに浴槽の残り湯があまった場合は、家庭菜園や観葉植物の水やりなどに活用するとさらに節水できます。トイレ掃除などに活用するのもよいでしょう。
※参考:東京都水道局「水の上手な使い方」
6.シャワーからお湯が出るまでの水を有効活用する

シャワーをする際に給湯器をオンにしても、最初は水が出て、お湯が出るまで時間がかかるのが一般的です。シャワーからお湯が出るまでの水をためておき、その水を有効活用すると、節水が可能です。
我が家で、温度が安定するまでペットボトルに水を入れたところ、2リットルのペットボトル約4本分になりました。つまり、シャワーからお湯が出るまでの水を活用することで、毎回約8リットルの節水が可能です。水道の単価を0.24円/リットル(※)とすると、水道代は約1.9円の節約になります。
シャワーからお湯が出るまでの水は、風呂の残り湯に比べてきれいなので、家庭菜園や観葉植物の水やりにはもちろん、お風呂の掃除などさまざまな用途に活用できます。災害に備えるための水として短期間保管するのもよいかもしれません。
※参考:東京都水道局「水の上手な使い方」
節水以外にもお風呂で節約する方法はある。節約効果が高い方法を紹介
お風呂で節水する方法を紹介してきましたが、節水以外でも節約が可能です。ここでは、給湯器で消費される電気・ガスの使用量を抑えることで節約する方法を紹介していきます。
家族はできるだけ続けて入浴する

家族で暮らしていて浴槽にお湯をはる場合は、できるだけ続けて入浴するのがおすすめです。
浴槽にお湯をはって入浴の間隔があくと、追い焚きや保温でお湯を温め直すのに必要なガス・電気を多く消費してしまいます。できるだけ続けて入れば、浴槽の温度低下が少なくて済むので、追い焚き・保温に使うエネルギーの節約が可能です。
浴槽にフタをする

家族で暮らしていて浴槽にお湯をはる場合は、浴槽にフタをするのもガス代・電気代の節約に効果的です。
浴槽にフタをすることで、浴槽の熱が外に逃げていきにくくなるため、お湯の温度低下を抑えられます。お湯の温度低下が抑えられる分だけ、お湯の温め直しに要するガス・電気の使用を減らすことが可能です。
シャワー・浴槽のお湯の設定温度を下げる

シャワーや浴槽の設定温度を下げると、ガス給湯器の場合はガス代、電気給湯器の場合は電気代の節約になります。給湯器の設定温度を下げることで、水をお湯にする際や追い焚きする際に必要なエネルギーを減らせます。
「どうしても熱いシャワー・お風呂でない」といったこだわりがなければ、設定温度を1℃下げて試してみて、快適かつエコにお風呂を楽しめる温度を探ってみるとよいでしょう。ちなみに、我が家では、夏場はシャワーの設定温度が37℃、浴槽は38℃、冬場はシャワーの設定温度が38〜39℃、浴槽は39℃に落ち着きました。
お風呂の節水・節約は地球温暖化の対策にもなる

お風呂の節水・節約は、経済的にメリットがあるだけでなく、地球環境の保全にもつながります。家庭での節水により、水道局での電力消費の削減が可能です。水道局では水を送ったり、浄水したりするのに電気を消費しており、東京都水道局が消費している電力は都内で使われる電気の約1%にも達します。個人が節水に取り組むことで、地域の水道局での電力消費を低減でき、地球温暖化の主な原因とされるCO2排出量削減にも貢献できます。
以下の記事では、地球温暖化に対して個人が取り組めることを紹介しています。できるだけ具体的に解説しているので、環境に配慮した生活に興味がある人はぜひ参考にしてみてください。



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