気候変動に大きな影響を及ぼしているのが、CO2などの温室効果ガスの排出です。地球環境のために温室効果ガスの排出を削減したいものの、個人でできることがあるのか、どんな方法があるのかを知りたい人もいるでしょう。
本記事では、CO2を含む温室効果ガスを減らす方法のうち、個人でできることを紹介します。実践しやすく具体的な方法も解説しているので、CO2排出量を削減に貢献したい人はぜひ参考にしてみてください。
個人が排出しているCO2などの温室効果ガスはどのくらい?

2022年に世界で排出された温室効果ガスは338億トン、そのうち日本が排出した温室効果ガスは11億3,500万トンで世界の約3%を占めています(※1、※2)。日本が1年間で排出した温室効果ガスを人口の約1.2億人(※3)で割って算出した一人あたりの年間排出量はCO2換算で約9.5トンです。
日本では2035年度において、温室効果ガスを2013年度から60%削減する目標を国連気候変動枠組条約事務局に提出しています(※4)。2013年度の排出量は約14億700万トンなので、2035年までに温室効果ガス排出量を5.6億トンまで削減することが必要です。日本の人口が変わらないと想定すると、一人あたりの年間排出量を2035年までに約4.7トン(2022年の約半分)に削減する必要があります。
※1:JICCA「データで見る温室効果ガス・二酸化炭素排出量(世界)」
※2:環境省「2022年度(令和4年度) 温室効果ガス排出・吸収量について」
※3:総務省統計局「人口推計(2025年(令和7年)7月確定値、2025年(令和7年)12月概算値)」
※4:外務省「日本の排出削減目標」
個人ができる温室効果ガスの排出削減の方法
個人でも、温室効果ガス排出の削減に寄与できる方法は多数あります。おおまかに分類すると以下のとおりです。
- クリーンな電力を使う
- 電力消費を削減する
- 冷暖房を効率よく使う
- クリーンな手段で移動する
- 食事・食材調達を見直す
- フードロスを減らす
- 節水する
- 使い捨ての消費を減らす
- モノを長く使う
- 消耗品はエコな商品にシフトする
- シェアリング・レンタルサービスを使う
- 企業がCO2を削減する活動を促す
- 環境に優しい企業や団体を応援する
ここからは、分類ごとに温室効果ガスを削減する方法を紹介していきます。
クリーンな電力を使う
日本が出す温室効果ガスの約9割がCO2です。2022年度はCO2の電気・熱配分前排出量で、発電を含むエネルギー転換部門が44%も占めています(※1)。
日本では電力生産の大半を火力発電に依存している状況にあります。2022年度の発電電力の比率は、天然ガス・石炭・石油などをあわせた火力発電が72.8%、太陽光・風力地熱・バイオマスをあわせた再生可能エネルギー(水力を除く)は14.2%です(※2)。
発電時に生じるCO2などの温室効果ガスを減らすには、個人や企業がクリーンな電力の利用にシフトし、再生可能エネルギーの比率を高めることが不可欠です。ここでは、クリーンな電力を使う2つの方法を紹介します。
※1:環境省「2022年度(令和4年度)温室効果ガス排出・吸収量について」
※2:資源エネルギー庁「日本のエネルギー 2024年度版 「エネルギーの今を知る10の質問」| 7.再エネ」
再生可能エネルギー100%の電力プランにする

個人でできるCO2削減方法のなかでもっともおすすめなのは、再生可能エネルギー100%の電力プランに変更することです。賃貸でも戸建てでも手軽に導入でき、多くの電力小売業者の再エネ100%のプランから選択できます。再エネ100%のプランに加入することは、再生可能エネルギーで発電する事業者の応援にもつながるでしょう。
電力プランの変更手続きは、現在の電力検針票を手にしながら新しい電力会社に申込むだけなので、30分もあれば手続きが完了します。電気代がどれくらい変わるかが心配な人は、電力会社が提供している電気代のシミュレーションを事前にしておくとよいでしょう。ちなみに、我が家は、みんな電力のプレミアム100プランに加入しています。
戸建てなら太陽光発電を導入する

もし現在戸建てに住んでいるのであれば、太陽光発電の導入を検討しましょう。太陽光発電は発電時にCO2が発生しないので、電気使用にともなうCO2排出量の削減が可能です。蓄電システムも導入すれば、夜間でもクリーンな電力を使用できます。
太陽光発電の導入には初期費用はかかるものの、毎月の電気代の削減に加え、電気を売って収入を得たり、災害時の備えになったりするメリットもあります。自治体によっては助成金を出しているケースもあり、費用負担を抑えることも可能です。
電力消費を削減する
家庭部門の温室効果ガス排出量の約7割は電力消費によるものであるため、家庭で消費する電力を減らすことは、CO2排出量の削減に有効です。電力の大半を火力発電に依存している日本では、電力消費を減らすことで火力発電の稼働を減らせ、CO2排出量を低減できます。
※参考:環境省「家庭部門のCO2排出実態統計調査|家庭からのCO2排出量を知る」
ここでは、家庭での電力消費量を減らすのに有効な3つの方法を紹介します。
エアコン・冷蔵庫は省エネ性能が高い家電に買い替える

古いエアコンや冷蔵庫を利用している家庭では、省エネ性能の高い機種に買い替えるのも温室効果ガス削減に有効です。家電のなかでも、電力使用量が多いのがエアコンと冷蔵庫です。家庭での電力使用量のうち、エアコンが33〜34%、冷蔵庫が15〜18%、あわせて約5割を占めます(※1)。これら家電の消費電力を減らせば、家庭での温室効果ガスの排出量を大きく削減できます。
10年前のエアコンと現在の省エネタイプのエアコンの消費電力を比べると、現在の省エネタイプのエアコンのほうが約15%も年間の消費電力量を削減できます。また、現在の冷蔵庫は、10年前のものと比べて約28〜35%も年間の消費電力量の削減が可能です(※2)。年間の電気代も安くなり経済的にもお得なので、導入するのがおすすめです。
なお、東京都ではエアコンや冷蔵庫、LED照明などを省エネ性能の高い家電に買い替えると、東京ゼロエミポイントを付与する事業を行っています。ポイントでその場で値引きも受けられるので、費用負担を抑えて買い替え可能です。
※1:資源エネルギー庁「省エネルギー政策について|家庭でできる省エネ」
※2:資源エネルギー庁「機器の買換で省エネ節約」
※3:東京ゼロエミポイント
照明を白熱電球や蛍光灯からLEDに変える

家庭で利用している白熱電球や蛍光灯があれば、LED照明に変更するのもおすすめです。照明が家庭の電力使用量に占める割合は約10%を占めます(※1)。LED照明は同じ明るさでも電力消費が蛍光灯の約2分の1と少ないため、そのぶん電力消費にともなうCO2排出量を減らせます。
LED照明は蛍光灯に比べて価格が高めですが長持ちするため、長期的にみればお得です。定格寿命は約40,000時間で蛍光灯の3〜6倍程度もあるため、交換する頻度も削減できます。
※1:資源エネルギー庁「省エネルギー政策について|家庭でできる省エネ」
※2:アイリスオーヤマ「蛍光灯とLEDの電気代はどのくらい違う?寿命や初期費用、環境への影響を徹底比較」
冷暖房機器を効率よく使う
家庭でのエネルギー消費の多くを占めるのが冷暖房です。冷暖房によるエネルギー消費を減らすには、単に省エネ性能が優れた機器に置き換えるだけでなく、効率よく使うことも重要です。ここからは、冷暖房機器を効率よく使ってCO2排出量を削減する方法を紹介します。
家の断熱効果を高める

家の断熱性能を高めることも、冷暖房のエネルギー消費を減らすうえで重要です。いくら省エネ性能に優れたエアコンを利用しても断熱性能が低いと、エアコンの効きが悪くなってしまいます。断熱性能を高めると、冷房や暖房をあまり稼働させなくても快適な室温を保てるため、冷暖房によるエネルギー消費を減らし、CO2を削減できます。
窓の断熱性能を高めるには、窓に断熱シートを貼ったり、可能な場合は窓を二重窓に変更したりするのが効果的です。また、夏場は日射熱で室内温度が高くなりやすいので、窓の外にシェードや緑のカーテンなどを設置すると、冷房が効きやすくなります。
冷暖房機器を適切な設定温度で使う

エアコンなどの冷暖房機器を適切な設定温度で使うことも重要です。温度設定が1度変わるだけでエネルギー消費が大きく変わります。例えば、エアコンの設定温度を1℃緩和した場合の消費電力量は、冷房時だと約13%、暖房時は約10%削減できます(※)。消費電力量が減った分だけ、CO2の排出量も削減可能です。
快適な室温の目安は、夏場は28℃、冬場は20℃です。夏場は扇風機やサーキュレーターを活用すると設定温度を下げなくても快適度を維持できます。また、冬場は室内で厚手の服を着たり、ホットカーペットやこたつ、電気ひざかけなど直接体を温める器具を併用することで、設定温度の緩和が可能です。
※:環境省「家庭のエネルギー事情を知る|エアコンの使い方について」
クリーンな手段で移動する
2023年度に日本が排出した温室効果ガス排出量のうち、運輸部門が19.2%を占めています。生活するうえで移動は不可欠ですが、温室効果ガスの排出量を減らすにはよりクリーンな手段で移動することが必要です。ここからは、温室効果ガス排出量を抑えてクリーンな手段で移動する方法を紹介します。
徒歩・自転車・公共交通機関を使う

数km以内であれば、自家用車の代わりに徒歩や自転車で移動しましょう。一般的なガソリン自動車で移動するとガソリンの燃焼により大量のCO2を発生しますが、徒歩や自転車ならCO2は一切発生しません。移動に燃料費がかからないので、経済的にもお得です。さらに、現代の多くの人は運動が不足がちなので、徒歩や自転車で移動することは健康増進にもつながります。
坂道が多いエリアに住んでいるのであれば、電動アシスト自転車を使うのもおすすめです。定期的にバッテリーに充電が必要で電力を消費するためCO2排出量はゼロではありませんが、自家用車を使うのに比べるとCO2排出量を大きく減らせます。
通学・通勤などで移動距離が数km以上の場合は、電車やバスなどの公共交通機関を利用しましょう。旅客輸送の場合、輸送量あたりのCO2排出量[g-CO2/人・km]は自家用車が127なのに対し、バスは63、鉄道は17です(※)。バスや鉄道では1台で多くの人数を運ぶため、一人あたりの移動でのCO2排出量を自家用車に比べて大きく削減できます。通勤ラッシュが苦手なのであれば、通勤時間帯をシフトさせることも検討しましょう。
※参考:国土交通省「運輸部門における二酸化炭素排出量|2.輸送量あたりの二酸化炭素の排出量」
自動車をガソリン車から電気自動車にする

郊外などに住んでいて、公共交通機関が整っていないケースでは、自動車しか交通手段がない人も少なくないでしょう。そんなときは、自動車をガソリン車から電気自動車にするのがおすすめです。使用する電気がクリーンな場合はCO2排出量はゼロ。クリーンでない場合は電力使用によりCO2排出をともなうものの、ガソリン車に比べると移動距離あたりのCO2排出量を大きく減らせます。
なお、CO2排出量は利用時だけでなく、製造や廃棄などライフサイクル全体で考えることが重要です。走行距離や発電での再生可能エネルギー比率などによって異なるものの、ライフサイクル全体で電気自動車のほうがCO2排出量は少ない研究結果が多くみられます。
電気自動車の航続距離が短い、充電時間が長いなどのデメリットが気になる場合は、ハイブリッド車やプラグインハイブリッド車にするのも手です。ガソリン使用がゼロでないため移動時のCO2排出は避けられませんが、燃費がガソリン車に比べてよいため、移動距離あたりのCO2排出量を減らせます。
※参考:MRI「令和3年度自動車リサイクルにおける2050年 カーボンニュートラル実現に向けた調査検討業務 報告書」
飛行機の利用を減らす

国内の長距離移動であれば、できるだけ新幹線や特急電車、長距離バスなどを利用し、飛行機の使用を減らしましょう。より多くの個人が飛行機の利用を控えれば、航空会社は運航便を減らすと予想されます。
飛行機は一度に多くの人を輸送できるものの、離着陸時に多くのエネルギーを消費するうえ、燃料のほとんどが化石燃料であるため、多くのCO2を排出します。輸送量あたりのCO2排出量[g-CO2/人・km]は鉄道が17、バスが63なのに対し、飛行機は94とかなり高めです(※)。
海外旅行の場合は、飛行機の利用自体を避けるのが困難なので、利用頻度を下げることを検討しましょう。海外出張はビデオ会議などで代替できるケースも多々あります。職場に高品質な通信環境やビデオ会議システムを整備することで、ビデオ会議でもストレスなくコミュニケーションができる可能性もあります。
ちなみに、我が家では、帰省の際は飛行機でなく新幹線を利用するように変え、国内旅行は新幹線など電車で行けるところを中心に旅行先を選ぶようにしています。寝台特急での旅行なら移動時間も楽しい時間にできるでしょう。
※参考:国土交通省「運輸部門における二酸化炭素排出量|2.輸送量あたりの二酸化炭素の排出量」
食事・食材調達を見直す
世界全体での温室効果ガス排出量の約23%が、農業や林業などによるものであり、普段の食事や食材調達は大きな影響を及ぼしています。さらにグローバルな食料システムも加味するとその影響はさらに大きくなります。
食事や食材調達の仕方を見直すのは地味な活動に思えますが、地球への影響は甚大です。ここからは、食事・食材調達の見直しで温室効果ガス排出量を減らす方法を紹介するので、自分にできることがないかチェックしてみましょう。
肉の摂取を減らし、野菜・豆など植物中心の食事を増やす

肉の摂取を減らし、野菜・豆など植物中心の食事を増やしましょう。牛肉・豚肉・鶏肉の生産では、植物を栽培するのに比べて大量の温室効果ガスが排出されます。例えば、牛が植物を消化する際に出すゲップには温室効果ガスのメタンが含まれ、特に影響が大きいとされています。植物中心の食事に変えれば、食料生産に関わる温室効果ガスを減らすのに大きく貢献でき、健康を増進する効果も期待できるでしょう。
同じ肉でも種類によって温室効果への影響が変わります。タンパク質100gあたりの生産で発生する平均的な温室効果ガスは、牛肉の場合CO2換算で25㎏、豚肉の場合は6.5㎏、鶏肉の場合は4.3㎏程度です。ちなみに、豆類だと0.65kg程度ですみます。肉を食べる際は牛より豚、豚より鶏肉を選ぶほうが温室効果ガス排出量を減らせるでしょう。
我が家もまだ道半ばですが、肉の代わりに大豆製品・野菜を増やすようにし、肉を摂取する場合は鶏肉を中心にとるようにしています。また、外食する場合は、肉が少なめのメニューを選ぶように心がけています。
旬の食材を積極的に摂る

旬の食材を積極的に摂ることも温室効果ガス排出量を減らすのに有効です。旬の野菜であれば露地で栽培されていることがほとんど。ビニールハウス内の暖房で燃料を消費することもないため、CO2排出量を減らせます。
旬の食材は栄養価が豊富で、価格もリーズナブルであることが多いので、健康面・経済面でも優れています。毎日の献立に迷ったら旬の食材をベースにレシピを考えてみましょう。
地場の食材を選ぶ

スーパーで食材を選ぶ際は、できるだけ地場のものを選びましょう。生産者から店舗までの輸送距離が少ないため、輸送にともなうCO2排出量の削減が可能です。また、地場の野菜は、遠方で採れた野菜に比べて輸送の時間も短いため、より新鮮でより美味しくいただけます。地元の農家を応援することにもつながります。
地場の食材を買うには、地元の農産物直売所に行くのがおすすめです。また、農家の畑の近くでは、採れた野菜を並べてセルフ式で販売している場合もあるので、近くに行った際に購入するとよいでしょう。スーパーによっては地元産野菜のコーナーを設けてある場合もあるので、利用してみるのも手です。
スーパーなどで同じ食材に外国産と国産があって迷ったら、国産のほうを選びましょう。一般的に、外国産より国産のほうが輸送が短くて済むため、食材調達での温室効果ガス排出量を減らせます。
有機栽培の穀物・野菜・果物、グリーンな肉・乳製品を選ぶ

穀物や野菜、果物は有機栽培のものを、肉や乳製品はよりグリーンな飼育方法で育てられた食材を選ぶのも有効です。同じ食材でも育て方によって温室効果ガスの排出量は違います。
例えば、農作物は化学肥料・農薬を利用した慣行農法より、有機農法で作られた作物のほうがCO2排出量を抑えられます。国連食糧農業機関(FAO)によれば、1ヘクタールあたりのCO2排出量は慣行農法の48〜66%です(※)。有機農法だと土壌が健全な状態に保たれるため、より多くの炭素を土壌に隔離できます。また、製造時に化石燃料が消費される化学肥料・農薬を使わない点でも優れています。
肉も飼育方法によって温室効果ガスの排出量が異なります。牛や豚などを狭い場所で工業的に飼育すると温室効果ガスが多く排出されますが、牧草地などで自然の循環にそった方法で管理放牧をすれば、土壌に炭素が隔離されるため、正味の温室効果ガス排出量の削減が可能です。
有機野菜を買うのであれば、オーガニック食品専門のスーパー・ネット通販を利用するとよいでしょう。我が家では、果物をネット通販で買う際は化学肥料や農薬を使用していないものから選んでいます。また、肉類は飼育方法にこだわっている生協の生活クラブで購入するようにしています。
家庭菜園をしている場合は、化学肥料や農薬を使わずに育ててあげれば、有機の野菜を手に入れられます。我が家では、コンポストでできた堆肥を使い、夏はきゅうりやトマト、ピーマン、秋冬は大根や小松菜などを育てています。
※参考:FAO「Organic agriculture and climate change」
フードロスを減らす
世界では年間で約25億トンもの食品ロスが発生しています。食品ロスは食料廃棄にともない温室効果ガスを発生させており、食品ロス起因の温室効果ガスの量は、世界の温室効果ガス排出量の8〜10%を占めるとされています。フードロスを減らすことは温室効果ガス削減にきわめて重要です。
ここからは、フードロスを減らして温室効果ガスの排出も減らす方法を紹介します。
※参考:WWF「DRIVEN TO WASTE:GLOBAL FOOD LOSS ON FARMS」
食材を必要な分だけ買って使い切る

スーパーなどで買った食材は使い切るようにするのも温室効果ガス排出量の削減に有効です。食料の生産・輸送・保存で大量のエネルギーが消費されており、食材が廃棄されるとそれらのエネルギーが無駄になります。また、日本では生ゴミを焼却処理しており、廃棄された食料が増えた分だけ焼却や回収に伴うCO2排出量も増えてしまいます。
家庭で食材を使い切るには、食べきれる分だけ購入するようにし、冷蔵庫を整理整頓するのが有効です。整理整頓しておけば、期限が近いものも見つけやすいので、優先して料理に使えば廃棄を減らせます。
果実の皮、野菜の皮・芯は捨てられることが多いですが、多くの場合食べられます。我が家では、にんじん・大根の皮やキャベツの芯できんぴらを作っており、家族にも好評です。生ゴミとして捨てる前に、レシピを調べてみましょう。
賞味期限の正しい意味を知り、無駄な廃棄を減らす

食品の賞味期限の正しい意味を知ることは、無駄な廃棄を減らすのに有効です。賞味期限は、おいしく食べることができる期限のことで、その期限を1日過ぎただけで食べられなくなるわけではありません。なお、弁当やケーキなどに設定されている消費期限は安全に食べられる期限で、賞味期限とは異なる点を覚えておきましょう。
賞味期限を過ぎた食品は、見た目や匂い、味など自分の五感を使って食べられるかどうかを判断しましょう。調理法を工夫すれば、美味しくいただけることも多いです。我が家では、賞味期限が少し切れた牛乳は、シチューやホットケーキなど加熱して調理するものに活用します。
ちなみに、スーパーなどで購入する際は、手前の商品をとるようにしましょう。スーパーやコンビニなどでは賞味期限が近いものを販売できないケースがあり、売れ残った場合には店舗で廃棄されてしまいます。ただし、てまえどりしても、家で使い切れずに廃棄しては意味がありません。賞味期限を意識して、早めに使い切るようにしましょう。
コンポストを導入する

野菜や果物で傷んだ部分があったり、果物のヘタなど食べられない部分があったりして、生ゴミが出ることもあるでしょう。しかし、コンポストがあれば、生ゴミを微生物の力で分解し堆肥にすることができ、燃えるゴミとして廃棄せずに済みます。燃えるゴミの量が減ると、その分運搬や焼却される量が減るので、CO2の排出量を削減可能です。
コンポストにはLFCコンポストや段ボールコンポストなどさまざまな種類があります。コンポストに生ゴミを一定期間投入し、しばらく熟成させたら堆肥ができあがるのが一般的。できた堆肥は家庭菜園の肥料として活用できます。
ちなみに、我が家ではLFCコンポストを利用しています。見た目もおしゃれなトートバッグ型で、チャックを閉められるので匂いもほとんどありません。マンションのベランダなどでも利用できます。コンポストを使い始めてからは、燃えるゴミの量が約4分の1になりました。
訳ありの食材を積極的に購入する

見た目や形がよくないなどの訳ありの食材を積極的に買うのも、フードロス対策に有効です。農家でできた野菜・果物のうち、スーパーなどが定めた厳しすぎる基準に満たないものは出荷されず、農場で廃棄されてしまいます。世界の食品ロスのうち農場で廃棄されたものは約16%です(※)。訳あり食材を買うことで、農家で廃棄されるモノを減らすことにもつながります。
我が家では、りんごやみかんなどの果物を中心に訳ありのモノを買うようにしています。味は美味しいうえに、通常より安く買えることもしばしば。お得にフードロスを減らし、CO2排出量削減にも貢献できます。
※参考:WWF「DRIVEN TO WASTE:GLOBAL FOOD LOSS ON FARMS」
節水する
水道の水は蛇口ひねるだけで水が出てくるので電気を使っている感覚はありませんが、実は水道局でかなりの電気を使っています。東京都水道局では年間約8億kWhもの電気を使用しており、電力使用量は都内全体の電力需要の約1%にも相当します(※)。
ポンプで各家庭に水を送ったり、浄水設備を稼働したりするのに電気が必要です。使う水の量を減らせば、水道局で消費する電気も減らせるため、CO2排出量も削減できます。ここからは節水する方法を解説します。
※参考:東京都「東京都水道局環境報告書2025を発行!|環境報告書の主な内容」
風呂の残り湯を洗濯などに使う

浴槽に入れたお湯は洗濯や庭木の水やりなどに活用しましょう。洗濯に風呂水を使えば、消費する水の量を大幅に減らすことができます。ほとんどの洗濯機には、風呂水を取り入れる機能がついているので、専用のホースをつかって簡単に風呂水の洗濯利用が可能です。
我が家では風呂水を洗濯に活用するようになってからは、水道代が1〜2割ほど低くなった印象です。また、風呂水をためておくと災害時に断水になった際の備えにもなります。CO2削減以外のメリットもあるので、利用してみるのがおすすめです。
節水シャワーヘッドに替える

節水シャワーヘッドに変えるのも節水に有効です。少ない水量で水圧を維持してくれるので体感ではあまり差がないにもかかわらず、使用する水量を20〜30%以上も減らせます。一度導入するだけで、毎回のシャワー利用時に節水できるので、負担なく節水が可能です。
節水シャワーヘッドを使うと節水だけでなく、水を温めるためのエネルギー消費を減らせる点もメリット。ガス湯沸かし器を使っている場合はガス代も節約できます。
節水シャワーヘッドの種類によっては、水流をオンオフできる手元スイッチが付いているものもあります。体をせっけんで洗っているときなどにシャワーを簡単に止められるので、より効果的に節水が可能です。
なお、シャワーの使い始めで温かいお湯が出るまでの水はペットボトルなどに入れておき、家庭菜園の水やりなどに活用するのとより効果的に節水できます。
使い捨ての消費を減らす
あらゆるモノの生産・運搬・廃棄には、資材(木材、プラスチックなど)やエネルギー、水といった資源が利用されています。モノを1回使っただけで廃棄してしまうと、これらの資源が無駄になってしまいます。使い捨てを減らせば、その分無駄になるエネルギー消費をせずにすむので、温室効果ガス排出量を減らすことが可能です。
ここからは、使い捨て消費を減らして温室効果ガスの排出を減らす方法を紹介します。
消耗品は何度も使えるモノに変える

消耗品の代わりに、何回も使える代用品に置き換えましょう。例えば、ラップを、何回でも使えるミツロウラップ・シリコンラップにすれば、ゴミを減らせます。ほかにも、キッチンペーパーやウェットティッシュはふきんに置き換えが可能です。
ペットボトル飲料の購入を減らす

ペットボトルに入ったミネラルウォーターや飲料の購入を減らしましょう。ペットボトル飲料の消費が減れば生産量も減るため、生産時に排出されるCO2を削減できます。生産量が減れば飲料の輸送も減らせるので、輸送時に排出される温室効果ガスも削減可能です。なお、ペットボトルはリサイクル可能ですが、回収・リサイクル時にも温室効果ガスが排出されるので、消費を減らすことが重要です。
普段の飲み水は水道水を利用しましょう。水道水なら輸送にほとんどCO2は発生しないうえ、非常に安価です。また、毎週大量のペットボトルのごみ出しをする必要もなくなります。水道水の塩素の匂いなどが気になる人は、浄水器をつけたり水に備長炭を入れたりするとよいでしょう。我が家では備長炭を使い、使い終わった炭は家庭菜園の土に埋めています。
職場や外出先で喉を潤したいなら、水やお茶、コーヒーなどをマイボトルに入れて持っていきましょう。保温が可能なボトルなら、温かいコーヒーを職場・外出先でも楽しめます。我が家では、ちょっとしたお出かけはもちろん、国内旅行の際も家族全員マイボトルを持ち歩くようにしています。いったん習慣化するとまったく面倒さは感じませんよ。
エコバッグを持参する

買い物時はエコバッグを持参して、レジ袋の利用を避けましょう。レジ袋の消費が減ることで、その生産や廃棄時のCO2排出量を減らせます。
ただし、エコバッグの生産時にもCO2が排出されるため、エコバッグでCO2排出量を削減できるのは、利用回数が約50回以上使う場合とされています(※)。一度エコバッグを買ったら、できるだけ長く使い、忘れずに持っていきましょう。エコバッグを持っていくのをよく忘れるなら、カバンに常時入れておくのも手です。私はリュックのなかに、財布と一緒に入れっぱなしにしています。
※参考:電気通信大学「LCAを用いた事例① ~LCAの視点で「レジ袋」を考える~」
包装が少ない商品を選ぶ
食品などを購入する際はできるだけプラスチックなどの包装が少ないものを選びましょう。プラごみの大半は食品の容器・包装です。野菜や果物はできるだけバラ売りでそのままのものを買うと、包装の消費を減らせます。
日本では少ないものの、近くにゼロ・ウェイストや量り売りの店があればぜひ使ってみてください。例えば、斗々屋ではビンなどの容器を持参すれば、その容器に入れてもらえます。また、無印良品の一部店舗では、お菓子や洗剤などの量り売りコーナーがあります。
また、コンビニで弁当・スイーツなどを購入したときに付いてくるプラ製の箸・スプーンなども断りましょう。代わりに、何度も使えるマイ箸・マイスプーンを用意するのがおすすめです。職場で食べるのであれば、職場の机などに保管したり、カバンにしのばせておきましょう。
モノは長く使う
衣類、家具、家電、電子機器、おもちゃなど、モノの生産には資材・水などの資源、化石燃料や電気などのエネルギーが大量に使われています。また、1つのモノを作る際もグローバルなサプライチェーンを使い、さまざまな国を経由しているのが一般的です。それらの輸送にも化石燃料が利用され、温室効果ガスを排出しています。
安価に入手できる場合でも環境への負荷は軽いわけではありません。頻繁に買い替えるのをやめて、1つのモノを何年、何十年と長く使いましょう。長く使うことで、モノの生産・輸送・廃棄に関わる温室効果ガスの排出を大きく減らすことが可能です。ここからは、モノを長く使う方法を紹介します。
新品を購入する際は長く使える商品を選ぶ

新品のモノを購入する際は耐久性が高く、できるだけ長く使える商品を選びましょう。
例えば、プラスチック製保存容器のタッパーは数年使うと劣化してしまいますが、ガラス製の保存容器なら何年も利用が可能です。また、テフロン加工(フッ素樹脂加工)のフライパン・鍋は1〜3年程度しか持たないことがほとんど。ステンレス製やホーロー製などにすれば、10年以上利用でき、使い方によっては半永久的に使える場合もあります。
ちなみに、我が家では、以前はテフロン加工のフライパンを数年ごとに買っていましたが、ステンレス製のモノにしてからは買い替えることがなくなりました。購入時の価格は高めですが、長く使えるので長期的に見るとお得です。
購入時は中古品も検討しよう

新品にこだわりがなければ、できるだけ中古品を利用するのもおすすめです。これまでほかの人が使っていたものを使うので、実質的に長く使うことになり、CO2排出量の削減につながります。
例えば、サイズアウトしやすい子ども服は中古品がおすすめです。モノの状態の見極めは必要なものの、新品に比べて安く購入できるメリットもあります。中古の衣類はセカンドストリートなどのリサイクルショップで買えるほか、メルカリなどのフリマアプリでも購入できます。
我が家では、子ども服を探す際はまずメルカリをチェックします。たいていの場合は、メルカリで扱っているもので事足ります。また、中古品といっても状態は写真で確認できるほか、新品とあまり変わらないほどクオリティがよいものに出会えることもしばしば。
不要になったモノは譲る・売る

不要になったモノが生じた場合はすぐゴミに出すのではなく、売ったり譲ったりできないかを検討しましょう。自分にとって不要になったモノでも、ほかの人にとっては価値あるケースも多々あります。ほかの人に使ってもらえれば、その分モノを長く使うことにつながり、CO2排出量の削減にも貢献できます。
我が家では、子どもの服がサイズアウトしたり、おもちゃが年齢的にあわなくなったりして不要になった場合は、メルカリで売っています。売れてたまったメルカリの残高は、次回買い物する際にも使えるので、経済的にもお得です。お金も手に入ってCO2排出削減にもつながるので、やらない手はないでしょう。
修理して使おう

モノを長く使うには、修理して寿命を伸ばすことも有効です。服でボタンが取れたり、ズボンに少し穴・破れができたりした程度なら、補修して使いましょう。衣類の寿命を伸ばせば、新しく衣類を購入せずにすむので、CO2排出量削減に貢献できます。
絵本でページが破れたり、一部のページが取れたりした場合は、本の補修用のテープを利用して直しましょう。大切な本を修理してあげる子どもは喜びますし、モノが壊れたときは直す選択肢があることを子どもに知ってもらえます。
ちなみに、服を補修したいものの裁縫が苦手な場合は、洋服などのお直し専門店を利用するのも手です。費用はかかりますが、自分でやるよりきれいに補修してくれますよ。
消耗品はよりエコな商品にシフト
トイレットペーパー・ティッシュペーパーなどは再生紙かFSC認証のものを使う

トイレットペーパーやティッシュペーパーなどの消耗品には、再生紙でできた商品やFSC認証の商品を利用するのもCO2排出量を減らすのに有効です。
通常、トイレットペーパーやティッシュペーパーを作る際には輸入した木材を使い、輸送や生産時に化石燃料を含む燃料を多く消費します。再生紙の場合、製造時に排出される温室効果がガスが多いものの、国内で回収された牛乳パックなどの古紙を原料にするため、木材を伐採する必要がなく、トータルの温室効果ガス排出量の削減が可能です。
FSC認証された紙は、持続可能な森林管理されている木材を利用しています。木材の伐採による悪影響を抑えられるため、温室効果ガスの排出が少ないとされています。
我が家では、トイレットペーパーやティッシュペーパー、コピー用紙は再生紙100%の商品にしています。家族からは特に不満が出ることもないので、このまま継続していく予定です。
せっけん・シャンプーは固形を使う

お風呂などで使うせっけん・シャンプーは液体タイプではなく固形タイプにするのも、温室効果ガス排出量削減に有効です。固形タイプのほうが生産時に消費するエネルギーが液体タイプの1/5と少なく、トータルの温室効果ガス排出量も固形タイプのほうが抑えられます。
我が家では、お風呂で体を使う用のボディーソープは固形タイプのせっけんに変えました。固形タイプだと、ストック用にスペースをあまりとらない点も気に入っています。現状はお風呂用のみ固形タイプを使っていますが、洗面所に置くハンドソープも固形タイプにしたいと思っています。
※参考:ZME Science「Solid soap vs liquid soap: which is more eco friendly?」
歯ブラシは竹製にする

定期的に買い替える歯ブラシは竹製のものを選ぶのがおすすめです。竹は生育が早く、CO2吸収量も多いため、持続可能な資源とされており、一般的なプラスチック製のものに比べて減らすことが可能です。
私は数年前から柄がプラスチック製の歯ブラシから、竹製の歯ブラシに変えましたが、まったく問題ありませんでした。スーパーやドラッグストアではあまり取扱っていない印象ですが、Amazonや楽天市場、ヨドバシ・ドット・コムなどのネット通販で普通に買えます。
シェアリング・レンタルサービスを使う
近年では、車や家電、家具などさまざまなモノのシェアリングサービスやレンタルサービスを利用できます。多くの人でシェアするシェアリングサービスやレンタルサービスを利用すれば、モノの生産を減らすことができ、生産や廃棄時に発生する温室効果ガスを削減できます。
ここからは、シェアリングやレンタルサービスを活用して温室効果ガスを削減する方法を紹介します。
車の利用頻度が少ないなら、カーシェアやレンタカーを使う

公共交通機関で通勤している人でも、週末のお出かけで自動車が必要なケースもあるでしょう。そんなケースでは自家用車を購入する代わりに、カーシェアやレンタカーを利用するのがおすすめです。自動車の製造時に排出される温室効果ガスはガソリン車1台あたり約5.7トン。カーシェアやレンタカーで済ませられれば、自動車製造にともなう温室効果ガスの排出を回避できます。
カーシェアやレンタカーを利用すれば、車の維持費用はかからず、駐車場の利用料などの定期的な費用負担も減らせます。また、カーシェアやレンタカーのサービスは都市部を中心に増えてきており利用しやすくなっているので活用を検討してみましょう。
レジャー用品などはレンタルして使う
年間で使用する回数が少ないレジャー用品などは、買うのではなくレンタルして使うようにしましょう。モノの生産には多くのエネルギーを消費するため、レンタルで済ませればそのぶんだけCO2排出量の削減に貢献できます。
人によって利用頻度は異なりますが、キャンプ用品、スキー用品は年間で使う回数が限られていることがほとんどです。レンタルで済ませれば、保管スペースが不要になる点もメリット。
ちなみに、家電などを試しに使ってみてから購入するか判断する際にもレンタルサービスは便利です。レンタルサービスをうまく活用すれば、買ってみたけど自分に合わなくて使わずに物置きに放置される自体も減らせます。
本は図書館で借りて読もう

電子書籍版がない本を読みたい場合、本はどうしても紙のものを読みたい場合は、購入する代わりに図書館で借りて読むのがおすすめです。本の生産には多くの資源・エネルギーが消費され、1冊あたり1kg程度の温室効果ガスが排出されます。図書館で借りて読めば、新たな本の生産につながらないため、温室効果ガス排出量の削減に貢献できます。
多くの図書館では、スマホなどで予約ができ、返却は図書館以外のポストでできるなど利便性が高いサービスを提供しており、しかも無料です。返却期限があり、家に本の山が積み上がることも防げます。近くの図書館をぜひ一度利用してみてください。
※参考:国立国会図書館「E2544 – フィンランドの公共図書館の環境への意識や影響に関する調査」
企業がCO2を削減する活動を促そう
利用している店舗・サービスに意見・要望を出す
普段の買い物で使っている店舗や、よく使っているサービスの提供会社などに、CO2排出量削減につながる意見や要望を出すことも重要です。
例えば、店舗で商品の包装を断る、ネット通販で緩衝材の使用を控えてもらう要望を出すことは、そのときの使い捨てを減らすだけでなく、店舗やサービス提供会社に気づきを与えることにもつながります。何人もの顧客から要望があれば、企業は業務の仕方を見直してくれるかもしれません。
勤務先のCO2削減活動を推進する

企業などで勤務しているなら、勤務先の企業自体の変革を促し、排出するCO2を減らせるかもしれません。現在では企業もSDGsを意識して経営していることが一般的なので、CO2排出量を削減する活動は勤務先でも評価されやすくなっているでしょう。
例えば、製品の研究開発をしているなら、省エネ性能に優れた技術を開発する、調達部門で働いているなら調達先の選定にRE100の企業を優先する基準を策定する、といった形で働きかけることでCo2削減に貢献できます。人事部門で勤務しているなら、CO2削減などに貢献した活動も高く評価するよう人事評価基準の見直すこともできるかもしれません。
環境に優しい企業や団体を応援する
環境保護に対して積極的な企業や団体も多く存在します。それらの企業や団体を応援すれば、環境保護をより拡大でき、温室効果ガス削減に貢献できます。
ESG投資をする

資産運用をしているなら、投資先を選ぶ際に環境保護に積極的な企業を選ぶことでもCO2排出量削減へ貢献が可能です。
環境(Environment)への配慮に加えて、社会(Social)への貢献、適切な企業統治(Governance)がなされている企業に投資することはESG投資と呼ばれています。ESG投資をすることで、環境を含め持続可能な経営をしている企業を応援し、CO2削減など環境保護活動を推進できます。環境・社会・企業統治が優れた企業に投資するため、CO2削減に貢献するだけでなく、長期的には安定したリターンも期待できるでしょう。
例えば、事業活動で使用する電力をすべて再生可能エネルギーで賄うことを目指しているRE100の企業に投資をすることも、ESG投資の一つといえます。また、ESGに優れた企業に分散投資できる投資信託に投資するのも手です。ちなみに、私は、通常の全世界株式に投資するオルカンから、全世界のESGに優れた企業の株式に投資する「iFree オールカントリー(全世界株式)ESGインデックス」へ積立投資先を変更しました。
なお、環境・社会・企業統治が優れた企業に投資をする一方で、環境などに悪影響を及ぼしている企業への投資を引き上げるダイベストメントもCO2削減には重要です。例えば、化石燃料である石油の元売りや、化石燃料を多く使用する石油化学業界・航空業界の企業の保有株式を売却することで、これらの企業が資金を集めづらくできます。
環境保護活動をしているNGOやNPOなどに寄付をする

環境保護活動をしているNGOやNPO法人などに寄付をすることでもCO2削減に貢献できます。寄付することで環境保護活動の資金を確保し、より多くの活動につながります。
例えば、生物多様性の回復や地球温暖化の対策などを推進しているWWFや、気候変動をはじめとする環境保全活動をしているグリーンピースに寄付をすれば、CO2削減をはじめとする活動の促進が可能です。
気候変動への対策に取り組む政党・政治家に投票する

気候変動への対策を進めるにあたっては、政策も重要です。政策には、企業や個人の行動を変える大きな力があります。発電比率をどうするのか、どんなところに補助金を出すのか、環境負荷に応じた税金や罰金をどうするかなどによって、企業も個人も行動が変わるはずです。
次に選挙があったら、各政党・政治家の公約をチェックし、気候変動への対策にどのように取り組むかを確認しましょう。
個人がCO2削減に取り組めば、環境に加え自分自身にもメリットがある
個人がCO2削減に取り組むと、気候変動によるさまざまな影響を抑えることにつながるのはもちろんですが、自分自身にもメリットがあります。
例えば、省エネ・節電などに取り組めば電気代やガス代などを削減できます。家計の収支改善にもよい影響があるでしょう。
また、温室効果ガス削減のため野菜を多くとる生活に移行したり、徒歩や自転車で移動するようにしたりすれば、生活習慣病などになるリスクを減らせるといわれています。
また、住宅の断熱性能を高めれば、住環境がより快適になります。冷暖房の効率が高まるので、自宅室内で夏は涼しく冬も暖かく過ごせるでしょう。
個人がCO2削減に取り組む意義は大きい。周囲にも発信しよう
本記事を読んで、1つでも実践できそうなことがあったらすぐにやってみましょう。CO2削減するには行動することが何より求められます。振り返りのため、温室効果ガス排出を減らす行動一覧を以下に示します。
| クリーンな電力を使う | ・再生可能エネルギー100%の電力プランにする ・戸建てなら太陽光発電を導入する |
| 電力消費を削減する | ・エアコン・冷蔵庫は省エネ性能が高い家電に買い替える ・照明を白熱電球や蛍光灯からLEDに変える |
| 冷暖房を効率よく使う | ・家の断熱効果を高める ・冷暖房機器を適切な設定温度で使う |
| クリーンな手段で移動する | ・徒歩・自転車・公共交通機関を使う ・自動車をガソリン車から電気自動車にする ・飛行機の利用を減らす |
| 食事・食材調達を見直す | ・肉の摂取を減らし、野菜・豆など植物中心の食事を増やす ・旬の食材を積極的に摂る ・地場の食材を選ぶ ・有機栽培の穀物・野菜・果物、グリーンな方法で育てられた肉・乳製品を選ぶ |
| フードロスを減らす | ・食材を必要な分だけ買って使い切る ・賞味期限の正しい意味を知り、無駄な廃棄を減らす ・コンポストを導入する ・訳ありの食材を積極的に購入する |
| 節水する | ・風呂の残り湯を洗濯などに使う ・節水シャワーヘッドに変える |
| 使い捨ての消費を減らす | ・消耗品は何度も使えるモノに変える ・ペットボトル飲料の購入を減らす ・エコバッグを持参する ・包装が少ない商品を選ぶ |
| モノを長く使う | ・新品を購入する際は長く使える商品を選ぶ ・購入時は中古品も検討しよう ・不要になったモノは譲る・売る ・修理して使おう |
| 消耗品はエコな商品にシフトする | ・トイレットペーパーやティッシュペーパーは再生紙かFSC認証のものを使う ・せっけん・シャンプーは固形を使う ・歯ブラシは竹製にする |
| シェアリング・レンタルサービスを使う | ・車の利用頻度が少ないなら、カーシェアやレンタカーを使う ・レジャー用品などはレンタルして使う ・本は図書館で借りて読もう |
| 企業がCO2を削減する活動を促す | ・利用している店舗・サービスに意見・要望を出す ・勤務先のCO2削減活動を推進する |
| 環境に優しい企業や団体を応援する | ・ESG投資をする ・環境保護活動をしているNGOやNPOなどに寄付する ・気候変動への対策に積極的に取り組む政党・政治家に投票する |
環境のために取り組んだことはぜひ周囲に発信してみてください。個人一人がCO2排出量を約半分に削減するより、周囲の10人、100人がCO2排出量を1割減らすほうがトータルでより多くのCO2排出量を削減できます。
温室効果ガスの排出を減らすのは一筋縄ではいきませんが、一人ひとりの行動を変えていくことは大きな前進です。気候変動の悪影響をできるだけ抑えるためにも、行動し発信してしていきましょう。
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